惑星ソラリスに向かっているよ

東方Projectの二次創作をやってるソラリスのブログです。書いてみたもの、描いてみたものなんかをまとめたりするブログです。

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My Summer Summary

  My Summer Summary


 アリスまだかなー……
 命蓮寺の山門に背中を預けてアリスを待つ。
 境内からは縁日の喧騒が気持ちをはやらせる。
 もう30分くらいは待ってるぜ。
 珍しくアリスが待ち合わせにしようって言うからだぜ。
 あと……私が待ちきれなくなったから……
 ちょっと早く来すぎたな。
 夏も終わりとはいえ、昼間の熱気が夕暮れ時になってもまだ残っていて、いつもの白黒ではやっぱり少し暑い。
 喉が乾いた。
 アリスが来たらラムネを飲もう。
 そうだ、もしラムネの飲み方知らなかったら得意気に教えてやろう。
「おー! 魔理沙―! こんにちはー!」
 突然の大声にびっくりして振り向くと山彦がいた。
 えっと……響子だっけ?
「びっくりさせるなよー。よお! 久しぶりだな」
「久しぶりー。縁日に来たのか?」
「他になんの用事で来るんだよ」
「いじめに来たとか……?」
「霊夢じゃあるまいし、異変でもないのにわざわざ妖怪退治なんてしないのぜ……」
 うるさい奴と少し世間話。
 そっちに気を取られていたら、目の前に浴衣の少女が立ち止まった。
 濃紺にあやめ柄の清楚な浴衣に、金色の柔らかな髪をアップにまとめた……
「え……アリス?」
「お……お待たせ……」
 少しほおを赤らめて、俯いて上目遣いで私を見る。
 やばい、めちゃくちゃきれいだ……
「どう? ……変じゃない?」
「変な訳ないぜ!! その……すごいきれいだぜ……」
 恥ずかしかったけど、がんばって素直に伝えた。
 アリスはびっくりしたように息を飲むと、それをゆっくり吐き出すように柔らかくはにかんだ。
「ぎゃーてーぎゃーてー」
「あ、ごめん、忘れてた」
 ニヤニヤしてる響子に愛想笑いを返しておく。
「まあいいさ。恋人とデート楽しみなよ」
「ちょっ、なに言って……」
「いいからいいから。あ、そうだ、さっき参道の掃除してて拾ったんだ。恋人と一緒にやったらいいよ」
 人の話を聞かないやつだぜ。
 響子は私の手に何か押し付けて、人で賑わう境内へ去っていった。
「賑やかな子ねぇ」
「まったくだぜ。で、なにくれたんだ?」
 手を開いてみると、一本の線香花火だった。



「ここに二つ出っ張りがあるだろ?」
「ええ」
「ここにな、ビー玉を引っ掛けながらこうやって……」
「へー……おもしろい。ちゃんと飲み方があるのね」
 境内にはたくさんの露店。
 りんご飴、型抜き、綿菓子、ハッカパイプ、風車売、スマートボール。
 もちろんラムネもあって、やっぱりアリスは飲み方を知らなかったから、飲み方を教えたりして。
 混雑した境内ではぐれてしまわないように、アリスの手をとってそぞろ歩く。
 片っ端から冷やかして、色々食べて、夏が終わるのを名残り惜しむ様に心から笑いあった。
 あっという間に夕暮れから夜に変わり、境内の提灯に火が灯される。
「今日は楽しかったな」
「そうね。縁日ってほとんど来たことなかったけど、こんなに楽しいのね」
「霊夢のとこじゃ、縁日はやらないからな」
 顔を見合わせて笑いあう。
「あ、そう言えば、帰る前にさっきのやって行かないか?」
「さっきの?」
 アリスが小首を傾げる。
 私はポケットから、少しよれよれの線香花火を取り出した。



 星の光しか届かない、境内の裏は真暗闇。
 二人で顔を突き合わすようにしてしゃがみ込んで、八卦炉を小さく小さく灯して線香花火に火をつける。
 縁日の喧騒がうっすら耳に届く。
 小さな火が弾け、しゅーっ、ぱちっ、ぱちぱちぱちっと花が咲いた。
「きれいねー」
「そうだなー」
 線香花火を見てるふりして、アリスの顔を盗み見る。
 赤い光に柔らかく照らされる、浴衣姿のアリスはとても色っぽくて、頭をボーっとさせられてしまう。
 私も浴衣、着てくればよかった。
 アリスとおんなじように浴衣着て、お似合いな二人でいたかったな。
 来年は絶対浴衣にしよう。
 私の髪もアリスに作ってもらって、少し大人っぽくしてもらおう。
 しゅー、じゅっ・・・
 火の玉が落ちて、目の前が暗転。
「終わっちゃったね……」
「……」
「ん?どうかした?」
 やばい……アリスのこと見すぎてた。
「いやいや・・・何でもない!」
「変なの」
 目が暗さに慣れてきて、クスッと笑うアリスの表情が見えた。
「来年は、私も浴衣着るから・・・また一緒に来てくれる?」
「もちろん。魔理沙の浴衣姿、今から楽しみだわ」
 来年の約束って、とても大切な宝物みたいだ。
 草むらからは、りーん、りーんと虫の声が聞こえる。
 今年の夏ももう終りかな。






こんばんは。ソラリスです。
今日は3連投したSSの第2弾です。
お題は「浴衣のアリスと普段着の魔理沙が祭りに来て、浴衣姿のアリスにドキドキしながらなんで普段着で来たんだ私って思う魔理沙の小説」
こちらのお題は東方のSSを書かれてる、ある文士さんからいただきました。
ほとんどお題でストーリーできてる感じだなと思ったんですけど、意外と苦戦しましたw


話を作るとっかかりとして、いつものように書きやすいシーンから書いていったんですけど、まあ最初の響子と話したりする最初のとこは簡単に書けて、次に書いたのが最後の線香花火するシーンだったんですけど、ここに落とし穴があったんです。
前の「ほたるのひかり」の気分に引っ張られちゃって、なんかすごく切ない感じの話になっちゃってたんですね。
それだとお題の意図とちょっと違う気がしてたのと、あんまり甘くない話ばかりなのもどうかなーと思ってしばらく悩みました。
いろいろ真ん中に挟んだシーンとかいじったりして修正したんですけど上手く行かなくて、最終的には最後のシーンを全部書きなおしてしまいました。
魔理沙にあんまり切ないこと考えさせないようにして、アリスにただただ見とれるというあっさりした作りにして。
それが奏功して、全体的に甘さが増したように思います。
それでもちょっと最初の切なさが残ってて、

 来年の約束って、とても大切な宝物みたいだ。

の所なんかはその名残です。
甘いだけじゃなくて、ちょっと切ない感じになってればいいなと思います。


まあそんな感じでちょっと苦労したんですけど、お題が具体的なものをいただいていたこともあって、ストーリーを考えるのはとても楽でした。

命蓮寺の縁日は最初、人間の里でにしようかとも思ったんですけど、もうちょっと面白く作りたいなと思って命蓮寺にしました。
三月精でも命蓮寺の縁日の描写ありますしね。
次に、「アリスが浴衣で来る」ということを考えた時に、二人一緒に家から来ることに違和感があったので、アリスが急に待ち合わせを言い出して、サプライズで浴衣という設定を思いつきました。
なんかでも、待ち合わせっていいですよねw

命蓮寺を舞台にしたら誰か登場させたいなと思って響子を出しました。
まだ体験版しかやってないですけど、響子かわいいですよね。


冒頭の部分はさらっと書いて、次に書いたのが最後のシーンです。
あんまり考えないで書いてたら、さっきも言ったとおり切ない感じになってしまって困りました。
困りながら、取り合えす前半と後半をつなぐ真ん中の部分を書きていきました。

幻想郷の縁日ってどんな露店が出てるかなーって考えたんですけど、昔の近所の神社でやってた縁日を思い出しながら書きました。
風車なんかは三月精で描写があったやつです。
型抜きって最近見ないですよね。
昔は真剣になってやったもんですが。
あと、ラムネの飲み方も案外知らないもんですよね。
逆に自分が昔の人間なのかもしれませんけど。


まあ真ん中の部分はあんまり考えなくても書けたんですけど、こっから最後の部分の直しをしました。
確か、来年の約束を何回重ねていけるかなとか言ってたり、線香花火の儚さを自分に当てはめてみたりとか、明らかに前作に引っ張られすぎた感じで書いてたんですよねw
その辺の切なげな台詞やらを全部切って、ちょっと甘い雰囲気の文を足していきました。

 線香花火を見てるふりして、アリスの顔を盗み見る。
 赤い光に柔らかく照らされる、浴衣姿のアリスはとても色っぽくて、頭をボーっとさせられてしまう。

 来年は絶対浴衣にしよう。
 私の髪もアリスに作ってもらって、少し大人っぽくしてもらおう。

この辺がそうです。
魔理沙が割と前向きなことを思うようにしました。

最後にタイトルを付けるのもちょっと思いつかなくて。
自分の中であんまりテーマがなくて、上手いこと思いつかなかったんですよね。
「縁日」とか「浴衣」とかの単語を絡めたのしか思いつかなくて、それもいまいちかなと思って。
最終的には、その時ちょうど聞いてた好きだったバンドの曲名からいただきました。
なんとなく、この夏の終わりの最後のイベントの雰囲気かなと思って。
つけてみると割とはまった気がします。
この夏をまとめて、来年の夏を思うみたいな。


そんな感じでまあところどころちょっと難しかった部分もあったんですが、全体的には甘切ない感じでいいんじゃないかなと思います。
でももっかい書いたら、たぶんアリスだけ浴衣なことに魔理沙がドキドキしたりいじけてみたりする甘いだけの話になりそうですw

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