惑星ソラリスに向かっているよ

東方Projectの二次創作をやってるソラリスのブログです。書いてみたもの、描いてみたものなんかをまとめたりするブログです。

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魔理沙に負けない!

  魔理沙に負けない!


「じゃあ魔理沙は私のほうが足が遅いって言いたいのね」
「そんな風には言ってないのぜ!ただ、アリスは家にこもりがちだからもうちょっと運動したほうがいいんじゃないかってだけだぜ!」
 つい声を荒げてしまう。日曜日ののどかな午後だったはずなのに……
 後悔の気持ちはあるけれど、それでも冷静じゃない頭はどんどんきつい言葉を準備する。
「違うでしょ! それだけじゃなかった! アリスなんか自分には結局なんにも勝てないみたいな言い方してたわよ!  私のこと見下して馬鹿にしてるんでしょ!?」
「そんなこと言ってないだろ! 私はアリスは全然運動しないから、かけっことかしたら私が勝っちゃうなって言ったんだぜ」
「かけっこして『も』って言ったのよ魔理沙は!」
「なんだよそれ! 揚げ足取りかよ!」
「いつも自分のほうが優秀だって思ってるんでしょ!? だからそんなことつい口から出てくるのよ。完全に失言よね」
「そんな事思ってないのぜ。アリスのこといつもすごいって思ってるし、尊敬してるし」
「どうだか。にわかには信じられないわね」
「……」
 魔理沙が黙ってしまう。
 つい言い過ぎたような気がするけど、魔理沙が私のこと少し下に見てるような気がしてたのは本当だもの。
 魔理沙は最近調子に乗ってるような気がする。
 なにか危ない目に合う前に、少し怒って反省してもらおう。
 テーブルを挟んで向かい側に座る魔理沙はだんまりを決め込んで何か考え中。
 なにか反省の言葉でも考えてるんだろうか。
「そうだ! じゃあ実際かけっこしてみようぜ!」
「はぁ!?」
 全然反省の言葉なんて考えてなかった。
 え? というか何?
「かけっこ、ですって?」
「ああ! なんだかこのままじゃ埒が開かないのぜ。だったら実際に勝負したらいいんじゃないか?」
 得意気な笑顔。
「なに言ってるのよ。私が怒ってるのはそこだけじゃなく……」
「少しハンデやろうか?」
「ハンデなんて要らないわよ!!おんなじ条件で勝ってやるわよ!」
 ドンっ、とテーブルを叩いて立ち上がる。
 …………
 しまった……挑発に乗ってしまった……
 魔理沙のにやにや笑いが憎たらしい。
「じゃあ、決まりだな。場所は……博麗神社の参道でいいかな。あそこだと真っ直ぐできれいな道だから走りやすそうだし」
「……」
「さっそくこれから行くか!」
「ちょっと待って……」
「ん? どうした?」
 このまま魔理沙の思う壺ではいけない。
「……準備期間が欲しいの。一週間後にしましょう」
 一瞬きょとんとする魔理沙。でもすぐに楽しそうな笑顔に戻る。
「いいぜ。一週間後に博麗神社の境内な」
「あともういっこ」 
「ん? なに?」
「負けた方は勝った方の言うこと、何でも一つ聞くってのはどうかしら」
 これは私のモチベーションのため。意味のない勝負はしたくないもの。
「なんでも……?」
「そう、なんでも」
 魔理沙が何か目を泳がせて考えている。
 だんだん顔が赤くなってきて、もじもじと身体をくねらせる。
 いったいどんなことさせるつもりなんだろう……
「受けて立つぜ!!アリス、覚悟するのぜ!」
 負けるつもりはないけど、なんだか不安になってきた。




「で、運動するときに必要なものを欲しいなと思ってきたんです」
「ふむ」
 次の日になって、私は香霖堂に来ていた。
「なんかあるだろ?香霖」
 隣には魔理沙。
 自分だけ有利な条件で勝負するのはどうかなと思って。
 魔理沙なら霖之助さんにも顔が効くし、いいものを出してくれるかもしれない。
「そうだな……それならちょうどいいものがあるよ」
「おお! じゃあそれをいただくぜ」
「お代はちゃんともらうよ」
「つけといてくれ」
「利息は高いよ」
「出世払いだぜ」
 霖之助さんがふぅーっと疲れたようなため息を付いて、店の奥に行ってしまう。
「ちょっと魔理沙、ちゃんとお金は払わないと」
「香霖には前、すごく高価なものを掠め取られてるからな。このくらいそのお釣りみたいなものだから大丈夫だぜ」
 そう言っていたずらっ子そのものの笑顔を見せる。
 霖之助さんは一体なにを持ってくるのだろうか。
 きっと外の世界のすごいものに違いない。
 二人でなんとなく店内を見ていると、奥から霖之助さんが戻ってきた。
「これだよ。運動といえば外の世界ではこれに決まってる」
 そう言って、魔理沙に紺色の小さな布を渡す。
「おー、どれどれ」
 嬉しそうに受け取った魔理沙が布を目の前で開いてみる。
 って……え?
 魔理沙も私と同じような反応。
 なんというか……これは……
「ブルマっていうんだ。とても運動に適した形状をしているだろ。香霖堂自慢の逸品だよ。これは大事なコレクションで本当は売りに出したくはなかったんだが……」
「いやいやいやいや」
「ちょっと霖之助さん、これは……」
「こんなの履いたら、太ももとか……おしりとか……」
 この小さな布が運動着だなんて……
 こんなの履くなんて……恥ずかしい……
 魔理沙も恥ずかしがってもじもじと顔を赤らめている。
 その仕草はかわいいけど、これを履くのはちょっと……
「いやいや、これは外の世界では女性開放のシンボルとして着用されていた、誇るべき衣服だよ。そんな恥ずかしいだなんてとんでもない。」
「そんな事言ったって……」
 魔理沙が赤くなる。
 自分だってこんなの履くのは恥ずかしい。
 太ももは露になるし、もしかしたら走ってるうちにおしりもはみ出してしまいそうだ。
「それは機能を追求した結果だよ。走る時に丈の長いものを履いていたら足に絡まって走りにくいだろ? 道具屋の目から見ても、これは素晴らしく理にかなった衣服だよ」
 なるほど霖之助さんの言うことは確かにその通りかもしれない。
 これを履くのは恥ずかしいけれど……
 私はどうしても魔理沙に勝ちたい!
「霖之助さん、これいただきます」
「あ、アリス!?」
「魔理沙に勝つためなら、できるだけのことをしたいもの。魔理沙はどうするの?」
 私は魔理沙をまっすぐに見つめる。
 魔理沙は目を泳がせ、真っ赤になって、俯いてしまった。
「私にも……ひとつくれ」



 また次の日。今日はパチュリーを訪ねてきた。
「魔理沙と競走ねぇ。どうしてそんな事になったの?」
「まあ、ちょっと売り言葉に買い言葉ね」
 今日は魔理沙とは別行動。
 一緒に行かないか聞いたんだけど、「私は別で特訓するのぜ」とか言って来なかった。
 小悪魔に必要な本を探してもらっている間、おいしい紅茶をいただく。
 さすが紅魔館の図書館。外の世界の参考書もあるらしい。
「勝てるの? あなた、そんなに運動得意そうにも見えないけど」
「実際やってみないとわからないけど、魔理沙だってそんなに運動してるとは思えないし。そのために私も特訓しようと思って」
「確かに。魔理沙もいつもほうきだものね」
 まだ5日もあるんだから、ここで借りた本を参考に頑張ってみよう。
「勝ったらなんでも一つ言うことを聞いてもらえる約束になってるから、そのためにも頑張らないと」
「そうなの。で、勝ったらどうするの?」
「え!? それはちょっと。考え中」
「本当はもう決めてるんでしょ? なに?」
 んー……やっぱり恥ずかしいな……
「だめ。内緒」
 笑みを向けてはぐらかす。
「まあ、いいけどね」
「パチュリー様、このあたりのでよろしいですか?」
 小悪魔が10冊ほど書物を持ってきた。
「ありがとう。ねえ聞いて、アリスったら魔理沙に口では言えないようなことさせるつもりみたい」
「ちょっ、パチュリー!」
 とんでもないことを言った。
 小悪魔がちょっとほおを赤くして私を見る。
「アリスさん、そんなエッチな事を……」
「なに想像したの!?」
 ひどい誤解だ。
 そんなつもりはないけどこっちが焦ってしまった。
 パチュリーはそんな様子を楽しげに眺めてから、本の山から何冊か見繕って渡してくれた。
「この辺の本が参考になると思うから、持って行っていいわよ」
「ありがとう、パチュリー。絶対に勝つからね」
 持ってきてくれたのはやっぱり外の世界の参考書だった。
 今日を入れて今日を入れてあと5日。
 がんばろう。魔理沙に勝つんだ。



 とうとう当日。
 天気は晴れ。
 気温はちょっと高いけど、風が吹いていてそれほど暑くなくて過ごしやすい。
 私は博麗神社の境内で手足を伸ばして準備をしていた。
 もちろんブルマ。
 上はTシャツという、綿でできた丸首の貫頭衣で、これも香霖堂で頂いた。
 霖之助さんが言うには、Tシャツの裾はブルマの中に入れて着るそうだ。
 そのほうが速く走るのに効率的らしい。
 また、おまけということでゼッケンというものをTシャツに縫いつけてもらった。
 私のものには「ありす・まーがとろいど」、魔理沙のものには「きりさめ まりさ」。
 ひらがなで書くのが様式美とのことだ。
 霊夢の家で着替えさせてもらったんだけど、ふすまを開けて霊夢の前に出てったら霊夢に大笑いされた。
 あんなに笑うことないじゃない……
 大笑いした霊夢は神社の縁側に座って準備運動をする私を見守っている。
 相変わらずにやにや笑いを続けてるのはもういい加減にしてもらいたいところだけど。
「アリス、ひきしまっててなかなかいい体つきね。特に太ももの辺りが……」
「ちょっ、あんまり見ないでよ。なんだか言い方がいやらしいわ」
 思わずしゃがみ込んでしまう。
 必要だったとはいえやっぱり恥ずかしいな。
「いや、確かにいやらしい目付きではあるんだけど」
「やっぱりいやらしいんじゃない!」
「まあそれはそれとして、ほんとに言葉通りの意味で引き締まってて、速く走れそうな脚だなと思って」
「ほんと?」
「うん。アリスって運動とかイメージ無かったから結構意外」
 ふふふっ……この一週間、筋力トレーニングやダッシュの練習を密かに続けたからかな。
 少しは勝てる可能性があるのかもしれない。
「ありがとう霊夢。ちょっと自信がついたわ」
「それで魔理沙に勝てるかは別だけどね。まあせいぜい頑張りなさいな」
 霊夢はいつものように興味がないような雰囲気でお茶をすする。
 私は苦笑いを返し、準備運動に戻る。
「で、魔理沙はいつ来るのよ」
「さあ、お昼にとしか決めてなかったんだけど」
 そう言えば、魔理沙遅いな・・・
 まさか来ないなんてことはないと思うけど。
 太陽も高くなって、そろそろ正午だ。
 一週間会ってなかったから、もしかして勝負の約束忘れちゃったかな。
 本気で魔理沙と勝負したかったんだけどな・・・
 本気で勝負して、魔理沙に認めて欲しかったんだけど・・・
「臆病風に吹かれたかしらねー」
 霊夢がぽつりと言う。
「そんなこと……ないと思うけど」
 ふと、鳥居の向こうを見やる。
 ……あれ?
 石段の下の方から金色の髪が……
「魔理沙!!」
 思わず大声で呼びかけてしまう。
 すぐに顔が見えた。
「アリスー! 待たせたなー!」
 今日は髪をポニーテールにしてるんだ。
 魔理沙の元気なイメージに合っててとても似合ってる。
 そして身体も見えてきて、魔理沙はいつもの白黒の服じゃなくて、すでにTシャツとブルマだった。
「ちょっと魔理沙、その格好でここまで来たの?」
 霊夢が吹出しそうになりながら問いかける。
 魔理沙が小走りにこちらに駆け寄ってきた。
「いいじゃないか。準備運動がてら走ってきたんだぜ。確かに香霖の言うとおり、運動するにはちょうどいいみたいだし」
「二人とも恥ずかしく無いの? その格好」
「いつも脇見せてる霊夢に言われたくないぜ」
「まあいいじゃない。私は魔理沙とお揃いだからちょっと嬉しいわよ」
 二人が言いあいを始めそうな勢いだったので割って入る。
 確かに最初は恥ずかしいと思ったけど、魔理沙の言うとおり運動にはちょうどいいと思った。
 この一週間の練習でよくわかった。
 ブルマってなかなか素晴らしい。
「でももう外の世界ではブルマなんて履いてないのよ。最近の短距離選手のウェアは水着のようなタイプが主流で、ブルマは一部のマニアックな趣味の人達の嗜好品になってるのよ」
 突然あらぬ方向から声がしてとっさに振り返る。
 隙間から半分身体を出した紫がニコニコとこちらを見ていた。
「あんたなにしにきたのよ」
 霊夢が嫌そうな声を出す。
「なんか面白いことになってるなと思って。ちょうど暇だったし」
 そう言って紫は隙間から抜け出てきた。
 いやそんな事より……
「マニアックな趣味のってどうゆうことなのぜ?」
 そう、そこ気になる。
「まあいいじゃないの。二人ともよく似合ってるわよ」
 扇で口元を抑えながら、紫がはぐらかす。
「なんだか素直に喜べないわね……」
「そうだな……」
 魔理沙と二人、なんだか微妙な気持ちで顔を見合わせてしまった。
「もう紫のこと構ってないで、あんたたち早く始めたら?」
 呆れたように霊夢が促され、私たちは鳥居の向こうに目を向ける。
 博麗神社の石段を下りたところから伸びる真っ直ぐな参道。
 ゴールはその先にある、参道の入口のもう一つの鳥居。
 距離は約100m。
「つれないわねー、霊夢」
「あんた、せっかく来たんだからゴールの審判しなさい。私はスタートの合図するから」
 霊夢がそう告げると紫は肩をすくめ、隙間に消えていった。
「さあ、行こうか、アリス」
 魔理沙が右手を差し出す。
 そして私はその手を握り返す。
「本気で勝負よ、魔理沙」



「位置についてー」
 霊夢の合図でスタートラインに立つ。
 左に魔理沙。右に私。
「手加減なしの真剣勝負だぜ」
「もちろん。本気で魔理沙に勝つんだから」
 博麗神社の石段を下りた所。霊夢が黒炭で引いたスタートライン。
 私と魔理沙は並んで、クラウチングスタートの姿勢で位置につく。
「用意」
 腰を上げて二人とも前傾姿勢。
 息を止め、集中。
「どん!」
 魔理沙の反応が早い!
 ずるっ……
 しまった……!
 少し足が滑った。
 視界の端で絶好のタイミングで飛び出した魔理沙を見て、焦ってしまった。
 スタートですでに2mほどのリードを魔理沙に許す。
 それに、魔理沙のダッシュがいい。
 スタートから30mほどで、2mの差が5m近くになってきた。
 背中越しに、魔理沙が得意気ににやけてるような気がした。
 大丈夫、あせらずにリズムよく走れば追い抜ける。
 魔理沙は加速はいいけど、このスピードなら私のほうが速い。
 できるだけ上体を起こして長い歩幅でスピードを上げていく。
 50m。あと半分。
 一歩ごとに魔理沙との距離が詰まっていく。
 これなら追いつける!
 やっぱり、魔理沙にだって負けてない!
 手を伸ばして背中を掴むような気持ちで、一歩、一歩。
 3m、2m、1m・・・
 絶対魔理沙を抜くんだ!
 ゴールまであと20m
 ハッ、ハッ、ハッ、ハッ……
 ハッ、ハッ、ハッ、ハッ……
 魔理沙の呼吸が聞こえる。
 私の呼吸も荒い。
 次の一歩で並ぶ!
 左足を気持ち力強く伸ばし、身体を全力で前へと運ぶ。
 並んだ!
 このまま一気に抜きさる!
 並んだのは一瞬。魔理沙を置き去りにして身体1つ分前に出る。
 あと10m。
 勝てる!
 これは勝てる!
 確信した瞬間、左後方からすごい勢いを感じた。
 追い抜いたのに!? 魔理沙がスピードを取り戻して私のすぐ背後に迫ってきた。
 あと5m。
 もう体半分並ばれた!
 4m。
 必死に足を伸ばす。
 3m。
 踏み込んで、身体をできるだけ前に運んで。
 2m。
 それでも魔理沙のほうが速い!
 1m。
 ほとんど身体が並んで・・・
 ゴール!
 急には止まれず、そのまま二人とも10mくらい流して走る。
 ゴールしたあとの勢いは完全に魔理沙で、魔理沙のほうが少し先まで走って行ってしまった。
 立ち止まって、膝に手をついて息を整える。
 同じようにしていた魔理沙と顔を見合わせてお互いに確認。
 でも、二人ともどっちが勝ったのか自身が持てない。
 魔理沙も首をかしげてる。
 やっと息も整ってきた。
 二人でゴール地点の紫のもとに駆け寄る。
「どっちだった!?」
 勢い込んで聞く魔理沙。
 私は魔理沙の後ろで祈るような気持ちで紫の口元を見つめていた。
 紫は楽しそうに目尻を下げた。
「勝ったのは……」
 二人とも息を飲む。



「納得行かないのぜ」
 魔理沙が憮然とした表情で縁側にあぐらをかいて座っている。
 私も魔理沙もまだ運動着のままでくつろいでいた。
「しょうがないじゃないの。魔理沙のほうが少し胸が控えめだから」
 紫がさもおかしそうに笑う。
 結局勝負は私が勝っていたそうだ。
 着差は……胸の差……
 確かに私のほうが少し大きいけど……
「魔理沙は胸小さいからねー」
「霊夢に言われたくないぜ!お前だって似たようなもんだろ!」
 とりあえず、勝ったということでいいのかな?
 嬉しくてなんだかにやけてしてしまう。
「アリス!アリスまでバカにしてー!」
「ちっ、違うの!魔理沙に勝てたのが嬉しくて!」
 魔理沙の怒りが私にまで飛び火しそうになって慌てて否定。
 でも、勝負の結果を改めて気づかされて魔理沙が苦々しい顔をする。
「むぅぅぅ……でも、アリスが勝ったのは間違いないぜ。なんでも言うこと聞く約束だからな……」
 そうだ。勝ったんだから、願い事を聞いてもらわないと。
「なにすればいい? アリス」
 とは言え、こんな霊夢も紫もいる前で言うのはちょっと恥ずかしい……
「え……っと……」
 三人の目が、私に集まる。
「その……」
 考えただけで顔が熱くなる。
 きっと真っ赤になっちゃてるんだろうな。
「どうした? 大丈夫か?」
 魔理沙が私の顔を覗き込む。
「魔理沙……ちょっとこっち……」
「ん?」
 魔理沙が顔を近づけてきたところに、耳打ちするようにこっそりとささやきかける。
「……一緒に……お風呂……入りたいな」
「え!?」
 魔理沙がびっくりして身体を離す。
 顔は真っ赤だ。
 私も恥ずかしくなってまともに魔理沙の顔を見られない。
 嫌だったかな……
「……ダメ?」
 ちょっと魔理沙を見やる。
「だっ、だだだっ、ダメじゃないぜ!!」
 ほんとに!?
 よかった。変な子だと思われたらどうしようかと思っちゃった。
「なんかよくわからないけど、いちゃいちゃしちゃって」
「ほんとね。私たちもいちゃいちゃしましょうか」
「しないわよ」
「ちゃっ、茶化すなよ!」
 にやにやする霊夢を魔理沙が牽制。
「じゃ、じゃあ、さっそくアリスの家に行くか。走って汗かいたのぜ」
「そうね。じゃあ帰りましょうか」
 おうちに帰ってお風呂入ったら、魔理沙においしいもの作ってあげようかな。
 裸の付き合いっていうのに憧れてたんだ。
 ちょっと魔理沙以外には恥ずかしくって頼みにくかったから。
 お風呂でゆっくりお話できるかな。
 まずは今日の結果について、魔理沙から敗者の言葉をゆっくり聞いてあげよう。




こんばんは。ソラリスです。
今回は三連投マリアリSSの第3弾。お題は「競走」です。
このSSが一番苦労しました。
お題をくださったのは、アリス大好きマリアリ大好きなあるフォロワーの絵師さんです。
一番想定外のお題でしたw
大体二人がかけっこするシチュエーションが思い浮かばなかったんですよ。
二人とも飛べるじゃんってw
かなり悩まされたSSでしたが、書き終わってみると結構書きたいシーンが出てきちゃって、珍しく7300字も書いちゃってました。
割とノリノリで書いた部分も多いSSです。


まず、どうしてかけっこすることになったかってとこから考え始めたんですけど、これっていう理由を思いつくことができなかったんですね。
で、とりあえずかけっこのシーンを考えていったんですけど、なんか本気で走らせたかったんですよね、いわゆる徒競走というか短距離走を本気でさせたいなと思ったんです。
本気で走るってことは、格好もそれなりじゃないとなー、ってことは体操着で、体操着ってことはブルマか。
ここまでは簡単に考えがまとまりました。
ブルマって幻想入りしてしかるべきものじゃないですかぁ←
ブルマ、いいですよね。
ブルマで躍動するマリアリ、素敵ですよね。
というわけでブルマを履いて本気で短距離走で勝負する話にしようと思いました。
すぐに、香霖堂にブルマを買いに行って、霖之助がもっともらしくブルマの講釈するとこと、アリスが魔理沙に勝つためならってブルマ履く決意するとこと、魔理沙がすんごい恥ずかしいんだけどしょうがないから履くって言うとこまでイメージができました。
それと、勝負のシーン、魔理沙のほうがダッシュが良くて、アリスはトップスピードが速くてということや、勝負の流れ、結末もすぐに思いつきました。
この流れしかないなーって思いましたね。


最初、いつも通り短い話にするつもりだったので、まだ書けてないきっかけの部分と、ブルマ買いに行くとこと、勝負のシーンで終りにしようかなと思ってたんですが、苦労してひねり出した冒頭の部分を書いて、全体を繋げてみると、香霖堂のシーンが中途半端に浮いちゃう感じがしたんです。
短編として考えると絶対いらないシーンなんですけど、ノリノリで書いたシーンだったので切りにくくなっちゃって。
そうすると逆にこのシーンも含めて、ちょっと勝負以外の部分をおもしろく書けないかなと思って、シーンをどんどん追加して行きました。

まず足したのはかけっこ始める前の神社での会話シーンですね。
思い返してみれば、僕ってマリアリでもめーさくでもそれぞれの二人以外を登場させたことって皆無なんですよね。
前回のMy Summer Summaryにちょっとだけ響子を出したくらいですか。
このシーンでは霊夢と紫も出してるんですが、この4人の会話って書いてておもしろかったですね。
霊夢も紫も含むところのある感じが、台詞書いてて楽しかったです。
レミパチュ書いてた時もおんなじこと思ったんですよね。
マリアリだと二人ともそういう感じとは違くて、照れたり素直だったり婉曲的だったり、僕の中のイメージが特にそうだからでしょうけど、中高生の感じなんです。
だから、こういう集団での会話劇のようなものは、機会があったらもっと書いてみたいなと思いました。

そのあと書いたのがゴール後のシーンですね。
胸の差で決着ってなんか古典かと思いましたけど、そういうこと言うのも紫っぽいかなと思いました。
アリスのお願いは実は全然考えてなくてどうしようかなーと思ってたんですが、この時点ではなんにも思いつかなくて保留にしてしまいました。

最後に書いたのがパチュリーを訪ねるシーンです。
勝負への準備のシーンで練習場面は書かなくていいかなと思ってたのですけど、そうすると香霖堂のシーンがやっぱり浮くかなと思って、対にできるシーンということで挿入しました。
どんな物語でもそうですけど、何かの準備のシーンって自然とテンション上がりますよね。
エヴァのヤシマ作戦とか、劇場版パトレイバーの方舟をぶち壊しに行く前の日とか、とらドラの文化祭の準備のシーンとか。
どのシーンも大好きです。
そういう意味では、準備の部分をもうちょっと長くとってもよかったような気もしますけど、パチュリーと会うシーンは魔理沙がいないこともあって、そういうテンションの高まりを感じられるような気がします。

一番最後にアリスのお願いのとこを書いたんですけど、結局イチャイチャするマリアリにしたいなと思ってこんな感じにしました。
喧嘩から始まってるんで、最後はちゃんとイチャイチャしてもらいたくて。


技術的にはいつものようにテンポを重視したので、そんなに長く感じなかったかなと思いますがどうでしょう。
会話の掛け合いが書いてて楽しかったです。
今まで書いてたのとちょっと毛色の違う話でしたが、高校の文芸部の時とかはコメディー色の強い話とかも書いてたし、意外とこうゆうの好きではあるんですよねw
産みの苦しみはちょっと味わいましたけど、おもしろいお題をいただいて感謝です。
あと自分の希望としては、ブルマで躍動するマリアリが見たいので、だれかこのSS動画にしてください。
みんなも見たいでしょ?


これでマリアリリクSS終りです。
リクエストをいただくことの難しさをすごく感じましたね。
そしてそれ以上に皆さんのリクエストからいつもと違う部分が出せたような気がして、とても楽しかったです。
リクエストをくださったお三方に今一度お礼を言わせていただきたいと思います。
素敵なお題をくださってありがとうございました。
でも思ったより大変だったので、しばらくリクエストは募集しない方向でw

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